コロナ禍の影響でイベントが自粛され、ZOOMなどのWeb会議システムによるイベントなどが多くなりました。この間にイベントの内容も大きな変革を迎え、オンラインとオフラインのハイブリッドなイベントが開かれることが増えてきました。

そんな中で多くなったのが、遠隔地にいる人がZOOMでイベントに参加するといったものです。

この場合一番問題となるのは、音。ハウリングの問題です。
しかし、ZOOMは強力なハウリング対策が施されたサービスなので、きちんとイベント側が対応していれば、問題なく実施することが可能です。

唯一繋がっているZOOM-PCから相手(複数名でも)の音声を抜き出し、それをPAに出力します。そしてこちらからは、会場参加者だけの音声(VTRなどあればそれらも)をZOOM-PCにマイクとして入力します。用語的にはN-1(エヌマイナスワン)と呼びますが、多数の入力であるNから、回線先の音声1を引いたものを渡すという意味になります。

1会場1つ

必ず守らなければいけないのは、1会場で接続するZOOMは1台にするということです。これは、「マイク」と「スピーカー」を示しています。ですので、パソコンであれば、どちらもミュートにすることで接続しておくことは可能です。しかし、モバイル端末の場合はスピーカーをOFFにできない場合がありますので、その時はイヤホンを挿すなどの対策が必要です。

もし、コーディネート用に繋ぐ必要がある場合は、会場のマイクをZOOMに生かし、PAでZOOMの音を出力する場合は、そのコーディネートPCはマイクとスピーカーをOFFにするなど、徹底した管理が不可欠です。

イベントで使うマイク

これは経験則によるものですが、イベントで使うマイクに、スピーカーから出たZOOMの相手の音が入ってしまい、それが相手に届いて……という事も起こりやすい事態です。これを防ぐには、まずはマイク選びからです。指向性の強いマイクで、感度の悪いダイナミック型のもの。よく使用されるSHURE SM58。単一指向性で感度は-54.5dBV/Paです。

これが、会議室などで使用されるコンデンサー型になると、-37dBV/Paくらいのものが多いです。ゼロに近づくほど感度の良いマイクという事になります。感度がいいという事は、周りの音もよく拾ってしまうという事になり、ハウリングが起きやすいという事になります。

感度の悪いマイクを、できるだけ口元に近づけて話してもらう。これが基本になります。

スピーカーの位置

これは、PAの基本と変わりません。ただし、ZOOMの音声は返しモニターには送らないようにしましょう。もし聞こえづらいという事であれば、やはりイヤホン(イヤモニ)を用いたシステムにしたほうがいいですね。

特に、室内イベントは屋外イベントに比べてZOOMの有無を問わずにハウリングが起きやすいです。会場参加のパネリストが数名いて、全てのマイクが上がっている状態で、ZOOMでの参加者も複数名となってきますと、ますますハウリングの危険性は高くなります。

 

さて、ここから先は事例を紹介します。

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