5月27日が「世界カワウソの日」ということで、記念フォーラムをZoomで開催し、その模様をYouTubeLiveで配信いたしました。Zoomによる参加者は7名。そのうち司会はスタジオからとしました。当日は800名以上の視聴者数となり、500以上のコメントもいただきました。
Zoomは直接YouTubeLiveに配信することもできますが、デメリットや単体では出来ないこともあります。

蓋画・オープニング映像を流したい

ZoomからYouTubeLiveへ配信する場合は、いきなりZoomの配信がスタートしてしまい、イベント感を演出することが出来ません。またいわゆる蓋画を設けることが出来ません。なので「イベント開始前」からスタートしておき、回線状況を把握・調整したりということが難しいですし、終了の際も直ぐに配信を停止しないと、Zoomでの雑談が配信されてしまいます。ですが、YouTubeLiveは30秒程度遅延していますから、終わってすぐに切ってしまうと遅れてみている視聴者も最後で「ブツ」と切れてしまいます。「終了しました」という画面で1分以上は配信中を維持したいんですよね。

動画をスムーズに流したい

Zoomの画面共有では動画を見せることも可能なのですが、”見せられないことは無い”というレベルで、カクカクしてしまったり止まってしまったりと実用的ではありません。YouTubeでこれを見せられると、少しのイラ立ちがありました。そこで今回は、動画をスタジオから再生することで、YouTubeでもスムーズな動画を見てもらいたいと思いました。

SNSのコメントを画面に表示したい

YouTubeのコメント欄やTwitterから寄せられる質問を、画面に表示させながら答えてもらいたい。もちろん、Zoomだけでは難しいですが、Zoomに直接視聴者も入る形ではない以上、SNSと連携を取らないことには参加感を持ってもらうことが出来ないです。もちろんZoomのウェビナー機能(有料オプション)を用いて、質疑の時だけビデオに参加してもらうという形もありですが、質問者がビデオ参加である必要はないかなぁと。そこで、SNSで質問を寄せていただき、それをこちらで取捨選択したうえで、それに答えてもらう形を具現化しました。
逆にクローズドの必要があったり有料化ということであれば、Zoomのウェビナーを用いたほうがいいでしょう。

以上3つが、今回の配信ポイントです。まずはYouTubeLiveのアーカイブです。配信前の「お待ちください」と配信後の「ありがとうございました」をYouTubeのエディタでカットしただけで、中身の編集はおこなっていません。

これらを実現するために用いたのが、以前も記事にしました「vMix」というライブ配信スイッチャーです。YouTubeへの配信は、vMixからおこなっていますので、配信開始時間の15分前からプリ配信をスタートし、解像度やビットレートの調整をおこないました。そして配信スタート5分前から蓋画による配信をスタートします。時間に余裕を持てるという事は精神的にもよいですね。上記アーカイブでは、オープニング動画から再生させています。

もう少し細かくvMixの設定を書きますと、vMixでは映像のOutputを4系統作ることが出来ます。また、リアルな映像出力は2つ(フルスクリーン)作り出せます。音声のOutputは7系統。今回、ZoomもvMixと同じPCにて動かしました。ですので、ZoomにvMixのOutputを認識させるため、NewTekのNDI Toolを使用しました。これにより、Zoomではカメラ・マイクともにvMixの出力を認識させることが可能になります。

しかし、カメラもマイクもそのままスイッチングアウトを出せばいいというものではありません。YouTube(スイッチングアウト)ではZoomのギャラリービューを表示したいけれど、Zoomへはカメラの映像を返したいとなるわけです。動画を再生しているときにはカメラではなく動画をZoomにも返したい。音声も同様、Zoomからの音が、そのままZoomに返ってしまったらハウリングをおこしてしまいます。なので適切に「N-1」を組んであげる必要があります。そしてスタジオにいる出演者にはvMixを通した自分の声を返してしまうと10msecほど遅れているのでとても話すことが出来ません。でも動画の音声は返す必要があります。
この様なZoomへのスイッチング・切り替えも、vMixでは「トリガー」や「ショートカット」を適切に設定してあげることで可能になります。

YouTubeLiveでは蓋画が配信されている状態でも、Zoomでは打ち合わせが続いています。Zoom単体だと出来ないことです。この時の映像と音声の状態としては、YouTubeLiveには、映像は蓋画のPNG、音声は無音。Zoomには、映像はスタジオカメラ、音声はマイク。となっています。また、Zoomだと目線がカメラから外れてしまうことが気になっていました。ノートパソコンだとまだマシなのですが、特に別途Webカメラを置いたりすると、カメラではなく画面を見ているのでしょうがないですね。なので今回はプロンプターを用意しました。このプロンプターには、リアルな映像出力として常にZoomの映像を出力しています。

上記アーカイブの39分32秒あたりで、動画再生から「トリガー」設定を忘れて戻ってきてしまいました。Zoomの映像返しにZoomが戻ってしまっているので、ギャラリービューのこちらのスタジオ枠に、ギャラリービューが表示されてしまっています。放送事故!スイッチャーとしては「あ゛ぁやっちゃった!」と慌てる場面ですね。また、同じくらいの位置で、スイッチャーから出した動画と、Zoomの画面共有から出した動画の違いも見ることが出来ます。36分8秒くらいからの映像は、vMixから再生した動画です。綺麗に再生されています。そして39分28秒くらいからのがZoomの画面共有で動画を再生した場合です。このようにカクカクしてしまうんですね。でも、再生している側のパソコンでは普通に再生されているのであまり気付けないのかもしれません。

Zoomからの音声(スピーカー)には、VB-Audio Virtual Cableという仮想オーディオケーブルソフトを用います。ZoomでスピーカーにVB-Audio Virtual Cableを選択し、vMixでそれをオーディオ入力することで、Zoomの音がvMixに入ってきます。しかし、このZoomの出力にはスタジオ側の音声は含まれていませんので、YouTubeへ配信する場合は、Zoomの音とスタジオの音をMIXしたものを出すという事になります。

今回はZOOM L12というミキサーを使用しました。オーディオインターフェースにはなりますが、コントローラーにはなりません。ただ、USB入力が2系統あるので、ここにvMixからの動画音声とZoom音声を入力してあげ、でもこの動画音声はvMixへ返す必要は無いのでL12の豊富にあるモニターアウトの系統を利用して、出演者用のモニターを組んであげます。

 

便利だったのは、Elgato Stream Deckですね。Zoomのギャラリービューとスピーカービューの切り替えは、通常Zoomのウィンドウがアクティブでないといけません。そこはZoomのショートカットでグローバル化にチェックを入れてあげれば何とかなります。でも、vMixのスイッチングとSNSの拾い上げ、そしてZoomの切り替えを同時にやるのはしんどいです。ですが、vMixのスイッチングとZoomの切り替えをStream Deckに割り当てることで、とてもスムーズで作業がはかどりました。

基本的には他のWeb会議システムを用いる場合でも、考え方は一緒ですね。ですが、SkypeのようにNDI出力が用意されていたり、別途Web会議用PCを用意すると構成が変わってくる場合もあります。

最後にSNSの画面合成のご紹介。
YouTubeLiveでの配信ですと、SNSが視聴者との唯一の接点となりますから、ぜひ積極的に使っていきたいものです。
vMixには「vMix Social」というソフトが付いています。これはTwitterやFacebook、YouTubeのコメントなどを引っ張ってくるAPIシステムで、vMixと連動させて取捨選択したコメントを画面に表示させることができるものです(Facebook、YouTubeに関しては要管理者)。デザインも比較的自由に作成することが出来ます。

 


Zoomだけではなく、Web会議システム全般のご相談オンラインレッスンの始め方オンライン授業の撮影方法編集方法などなど、相談やコンサルティングにも柔軟にお応えいたします。また、月例例会の配信に機材だけ一式貸してほしいなども。一度お問い合わせください。


例えば、リアル例会とオンライン例会を同時に行う場合、音声を上手く組んであげないと、ハウリングが起きてしまいます。そんな問題を解決する一式を組み上げたうえでお届けすることも可能です。
一緒にスピーカーもとか、カメラを2台にしたいとか。オペレーターもとか。
まずはあなたの困っていることをご相談ください。

【司会】
上田一生
(公益財団法人東京動物園協会)
【ゲスト】
芦刈さま(サンシャイン水族館)
井上さま(しものせき水族館海響館)
佐々木さま(埼玉こども動物園)
堀田さま(須磨海浜水族館)
笹森研究員(元極地研・南極越冬隊)
鈴木研究員(教員)
鈴木研究員(農家)
冨田研究員(映画監督)



先日は『世界ペンギンの日』に、動物園・水族館でペンギンの飼育・展示に従事される方々をZoomで繋ぎ、ペンギンについて語り合うフォーラムを開催しました。そしてその模様をYouTubeLiveで生配信いたしました。動物園・水族館が自粛休業している今だからこそのフォーラムです。
500名以上の方々に視聴いただき、コメントやTwitterなどからリアルタイムに質問を受け付け、その場で答えてもらったりと相互のやり取りもできたのではないかと思っております。

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