以前、Web会議のおすすめマイクということで「Hollyland Lark 150」と「RODE Wireless GO II」を紹介させていただきました。今回は、RODE Wireless GO IIとiPadを用いて授業を撮影するという目線で紹介させていただきます。

RODE Wireless GO IIは、2.4GHz帯を使用したワイヤレスマイクシステムで、2台の送信機と1台の受信機がセットになっています。iPadは、最新のものはUSB-Cが接続できます。RODE Wireless GO IIをiPadにUSB-Cで接続すると、外部マイクとしてRODE Wireless GO IIが認識されます。これで何ができるようになるのか。iPadでそのまま撮影する場合だと、当然音声はiPadのマイクで拾ったものになります。これが、RODE Wireless GO IIを接続することで、2つのワイヤレスマイクを使用することができるようになります。

学校の研究授業や研究発表などの目的で、授業を撮影する場合、"先生の声"と"子供たちの声"をいかにして拾うことができるのかが課題となります。例えば、教室の後ろにビデオカメラを1台三脚に置いて板書全体の撮影をして、もう1台のビデオカメラで教室前方などから子供たちの反応を撮影する。多くの場合はこんな2台以上での撮影に臨んでいる場合が多いのではないでしょうか。ただこの場合、先生の声はどちらのカメラのマイクにも明瞭に録られていません。子供たちの声はもっと難しく、教室前方から動かないとなると、ほぼ子供たちの発言は聞こえないのではないでしょうか。子供たち撮影用カメラが近づくことができれば、子供たちの声を拾うことは出来ます。ですが、なかなかカメラをもって動き回るのは難しいこともあります。また、ビデオカメラを向けると子供たちの授業への集中が切れてしまう事も弊害です。ですが、先生方がiPadやiPhoneなどで授業中に様子を撮るのは、子供たちにとって違和感の少ない方法になってきています。先生のiPadやiPhoneに「ピース」してくる子は少ないでしょう。これがビデオカメラになると、テンション上がってしまう子も少なくありません。

そこで活躍させたいのがRODE Wireless GO IIとiPadの組み合わせです。
1台はラベリアマイク(ピンマイク)で、授業をする先生の胸元に付けていただきます。そしてもう1台はハンドヘルド型マイク変換アダプターを使用して、子供たちに回してもらうハンドマイクとします。授業中に発言するときには、このハンドマイクを子供たちに回してもらい発言してもらいます。こうすることで、先生の授業の進め方はしっかりと収音できますし、子供たちの発言もしっかり拾うことができます。また、グループ活動になった時などは、このハンドマイクを"子供たち撮影用iPad"と一緒に持って動くことで、グループ活動中の子供たちの声を拾うことができます。

撮影方法としてここで注意したいのは、RODE Wireless GO IIを接続したiPadは、授業の初めから終わりまで録画し続けるということです。止めてしまうと音も録れていないという事になってしまいます。ですので、板書全体の撮影をする方iPadにして、RODE Wireless GO IIを接続しておき、授業の初めから終わりまで録画しておくのをお勧めします。

編集もiPad で

可能であれば板書全体の撮影をするカメラも、iPhoneかiPadにしてしまいましょう。そうすると、撮影した動画素材を「AirDrop」で送ることができます。1つのiPadに、板書全体の撮影素材と子供たちの反応撮影素材が集められれば、iPadのiMovieなどのアプリで簡単に編集をすることが可能になります。

授業の撮影から編集、書き出しまでを全てiPadでおこなうことができるので、パソコンのスペックに悩まされたり、使い方に苦慮したりという事も少なくなるはずです。

動画編集アプリは無料のものも有料のものも本当に数多く出ています。まずは「iMovie」を使用してみて、動画編集に慣れていただき、「Luma Fusion」「Pinnacle Studio」「Adobe Premiere Rush」などの有料ソフトを使用してみてはいかがでしょうか。

例で挙げた機材

 

お問い合わせ

    おすすめの記事