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本教材について

小学校理科における教科の目標は,平成20年3月告示の小学校新学習指導要領において,「自然に親しみ,見通しをもって観察,実験などを行い,問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに,自然の事物・現象についての実感を伴った理解を図り,科学的な見方や考え方を養う。」と示されており,同指導要領において示される道徳教育の目標「道徳的な心情,判断力,実践意欲と態度などの道徳性を育む」と深く結びついています。とくに生物分野(生命領域)においては,児童が身の周りの動植物について関心を持ち,それらの生活や生育の様子を観察するなかで,その体のつくりや成長のしかた,増え方などについて学習し,これらの学習を通して,問題解決の能力と科学的な見方や考え方を養うとともに,生き物を愛し(中学年),生命を尊重する(高学年)態度を養うことが目標とされ,自然や崇高なものとの関わりに関する心情,態度の育成の基盤となる学習活動が行われます。

 本研究グループは附属小金井小学校理科部の教員と自然科学系理科教育学分野の教員(一部)から構成され,東京学芸大学 総合的道徳教育プログラムにおいて,小学校理科生物分野における「生命尊重の態度」を育む教材の開発を目的とし,小学校生物分野における学習の中で,持続可能な社会を構築するために必要な生命尊重の態度とはどのようなものか,また,それを育むためにはどのような手立てが必要かを議論してきました。その結果,単元を通して児童に正しい知識をもたせると同時に

  • 命には限りがあること
  • 生命の力強さともろさ
  • 子孫を残すことの大変さと,そのためのシステムの精緻さ

を児童が対象と人間とを対比しながら,また環境と関係づけながら実感できる指導をすることが重要であると考え,これまでに「生命の躍動感が伝わる教材づくり」,「生命の連続性の授業における指導のありかた,特に生き物に負担をかける場面での指導の工夫」,「責任を持ち,視点を定めた飼育栽培活動の実践」,「日本の理科教育における生命観の形成の調査」等の取り組みを行ってきました。

 本教材では,開発した実験教材の手順を分かり易く紹介した映像や,生物の様々な様子を関連する実践例などとともに学年・単元別にまとめました。様々なご意見,ご感想をいただければ幸いです。

 

プロジェクト代表
自然科学系 理科教育学分野
中 西 史
〒184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1
東京学芸大学 自然科学系 理科教育学分野
Tel & Fax 042-329-7513
E-mail 


プロジェクトメンバー
 代表 中西 史 (自然科学系理科教育学分野)
 平田昭雄 (自然科学系理科教育学分野)
 傳幸朝香 (附属小金井小学校)
 三井寿哉 (附属小金井小学校)
 松田暢元 (元附属小金井小学校)

自作映像集映像制作協力者
 金井孝之(株式会社 アルファ企画)
 櫻井匡仁(株式会社 アルファ企画)
 佐々木 仁(株式会社 アルファ企画)

研究協力者
 飯塚理志(初等教育教員養成課程卒業生)
 岡崎恵視(東京学芸大学名誉教授)
 北垣憲仁(大学院修士課程教育学研究科修了生)
 葛貫裕介(初等教育教員養成課程卒業生)
 玉田瑠美(初等教育教員養成課程卒業生)
 辻 俊(初等教育教員養成課程卒業生)
 本地由佳(大学院修士課程教育学研究科修了生)
 丸山 望(初等教育教員養成課程卒業生)