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アサガオの開花と自動受粉 【植物の受粉】

 夏にたくさんの花を付けるアサガオは,花が開いた時点でほとんどの花が受粉をすませています。その仕組みは,短かったおしべが夜の間に伸び,葯が柱頭を追い越す際に花粉をなすりつける,というものです。このように花自身のつくりが変わることで自家受粉を行う方法を「自動受粉」といいます。アサガオは種子でないと冬越しできないので,より確実に種子を作る方法を獲得したのだと考えられます。オシロイバナやツユクサは花が萎れる過程で自動受粉を行います。こちらは他家受粉を優先しているタイプです。自動受粉を行う植物も必ず他家受粉の機会を設けているのは,子孫を残す上で遺伝的な多様性が重要であることを象徴しています。

[撮影 岡田真綺・神嶋凌介]