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アゲハの成長 ~ 幼虫から蛹へ ~ 【昆虫の成長と体のつくり】

 ナミアゲハの幼虫が蛹になる(蛹化の)過程を,微速度撮影映像等を交えながら分かりやすく解説しています。チョウなどの完全変態の昆虫が卵から幼虫,蛹,という過程を経て成虫になることは当たり前のように考えられていますが,自然界では成長の途中でアリや寄生蜂,鳥の犠牲になるものがほとんどです。また,蛹化や羽化に失敗することも多いようです。本教材は今まで取り上げられることの少なかった蛹化の過程に注目し,幼虫が蛹になるために様々な準備をする様子を紹介したものであり,幼虫と蛹の微細構造の違いを各々の生活様式と関連付けながら考える授業(第3学年「昆虫と植物」の単元の発展)の中で活用しました。 児童からは,「よう虫からさなぎになるまでじゅんびをし,本当に大へんなんだと思いました」「 虫がきらいだったけど,糸をくぐろうとしてもがいているアゲハの幼虫がかわいくて,アゲハのよう虫のことが好きになった」「どの生き物にも生きる工夫があることを知りました」等の感想を得ることができました。蛹になるという1つのステップのためにどれだけの準備が必要か,またそのための体のつくりの工夫を同じ生きものとして共感しながら理解するとともに,自分たちの成長の過程を振り返り,生命の重さを改めて意識させることができる教材と考えます。なお本教材は,平成23年度全国自作視聴覚教材コンクール(財団法人 日本視聴覚教育協会主催)で入選したものです。

[撮影 辻 俊]
事例紹介PDF (8ページ/1.79 MB)
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